2009年12月

2009年12月25日

弊社は 28 日が仕事納めなので、今日が今年最後の更新となります。

来年は 1 月 6 日からの再開となります。よろしくお願いします。

2009年12月21日

新しいターゲットボードに ARM Linux を移植するとき、何をすれば良いのか、各ファイルにはどのような役割があるのか、なかなかわかりにくいと思います。

自分の経験を元に、以下にまとめてみます。内容は無保証です。

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2009年12月17日

辻さんは Linux がバージョン 0.9 の頃から kernel を見てきたそうなのですが、当時は Yggdrasil Linux というディストリビューションを使っていたという話をこの間聞きました。92-3 年あたりとのことです。

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2009年12月15日

この間、NOR flash memory にちゃんとデータが書き込めているかを簡単にチェックしようと思ったとき、PARTNER の機能が便利だったので紹介します。

0xa0000000 から 64 MB の NOR flash memory があると仮定します。
また、0x00000000 から十分な DRAM があると仮定します。(今回はターゲットのメモリを直接利用します。)

PARTNER は NOR flash を通常のメモリと同様に読み書きすることができます。(NAND flash は未サポートです。)

l (load) コマンドや rd (file read) で、適当なデータ (c:\nor_flash.bin) を先頭から 0x1000 バイト (セクタサイズ) 書き込んだとします。

- データファイルの内容をメモリに読み込む

> rd c:\nor_flash.bin,0

- 0xa0000000-0xa0000fff 番地までの内容を、0 番地からの内容と比較

> c a0000000,a0000fff,0

大容量のダンプを比較する場合には、以下のようにファイルに書き出して (RAM Disk などの高速なディスク領域が望ましいです) 外部ツールを使うべきですが、ちょっとしたデバイスの確認などには、PARTNER のこれらのコマンドを使用するのが便利だと思います。

- ファイルにメモリの内容をダンプ

> wr c:\nor_flash.data,a0000000,a0000fff

2009年12月11日

2 ちゃんねる発祥の Mona OS の開発者 higepon さんが、Mona OS のデバッグ環境を整えようと努力されているようです。

Mona OS は QEMU 上で開発されていて、QEMU は gdbstub.c というプログラムで GDB と接続し、ICE のように使うことができます。

ひげぽん OSとか作っちゃうかMona- 2009/12/08 GDB スタブを書いてみよう その1
GDB スタブを書いてみよう その2
目的

達成したいのは Mona 中のユーザープロセスのデバッグ。ユーザープロセスが出来れば Kernel は簡単だと思う。
特にユーザープロセスが死んだときにソースコード上のどこで死んだかが GDB 一発で分かるようにしたい。

弊社の JTAG デバッガ PARTNER-Jet は、まさしくこのような機能を備えていて、弊社ではそれを「OS 対応」と呼んでいます。Linux、Win CE、(T-Kernel などの各種) RTOS、などに対応しており、オプションとして購入可能です。

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2009年12月09日

遅くなりましたが、先週行われたAndroidのイベントで話した発表資料をここに貼っておきます。

内容的にはGoldfishの説明はほんのさわりだけで、大部分はEclairのソースの面白そうなところの紹介です。

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2009年12月07日

ET 2009 のパネルディスカッション「組込みマルチコア技術の着地点は見えたか? Part 2」で、辻さんが少し Google の Go というプログラミング言語に触れていました。

この言語はいきなりぽっと出てきたわけではなく、ベル研究所におけるポスト UNIX としての長い研究の歴史があります。(そもそも、Ken Tompson 氏、Rob Pike 氏などの Plan9 の有名人が直接関わっています。)

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2009年12月03日

おとといの月例会議中に、社長から突然社長賞(表彰 + 特別ボーナス)という制度の設立が発表され、誰もが納得する 3 人の先輩が第 1 回目を受賞されました。おめでとうございます。

弊社のように、全体で 10 数人という規模の会社では、案件の種類によっては、特定の人に大きな負担がかかってしまうことが避けられない側面があります。

だからこそ全員で助け合い、負荷を分散する必要があるのですが、やはり技術に重点をおく会社の性質上、特定の人以外には手が出せない(アウトソースもなかなか難しい)領域というものが存在し、その工数が多い時期というものが存在してしまうのが現実です。

小さな組織は、柔軟で効率的な運営ができる反面、なあなあになりがちで、ともすれば特定の人への仕事の偏りが常習化してしまうという弊害もあると思います。定期的に組織編成を見直し、正当に働きを評価をする機会として、このような会議中の表彰制度というのは有効なのではないかと思いました。

# そのほかにも、ちゃんと会社から評価されているということを、ご家族の方々にも知らせて、ご理解をいただくことを期待する、というような心理面でのケアという側面もあると思います。

もちろん、お金さえ出せば万事解決、などとは誰も思っていません。
ちゃんと若手を育成し、複数人でのバックアップ体制を作っていくという組織改善の努力が重要ですし、これはみんなで考えていかなければいけない問題です。しかし、そのような本質的な解決にはやはり時間がかかります。社長は常にここらへんを気にかけ、どうしたものかと苦悩されているようで、社長賞などの各種表彰制度の整備も、様々な対策のうちの一つなのでしょう。

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2009年12月01日

最近 twitter 関連の本が何冊も出版され、徐々にメジャー (?) になりつつあるように感じます。

amazon.co.jp - 和書 検索 > "twitter"

詳細は割愛しますが、twitter というのはマイクロブログサービスです。

ブログは誰でも見ることができる開かれたメディアで、情報の鮮度やまとまり具合がほどよく、コメントやトラックバックなどのしくみも充実しています。
しかしその反面、少し固いメディアでもあるので、記事をまとめるというのは、それなりに手間がかかります。
チャットや IRC は手軽に思ったことを書き込めますが、身内だけで話題が閉じてしまいがちで、情報が表に出てきません。
twitter は、その両者の間のニッチを上手く埋めるサービスだと思います。

twitter には、ハッシュタグというサービスがあります。これにより、自分が follwo している人々だけではなく、twitter 全体から共通の話題に関するポストだけを読むことができます。

この間の ET 2009 の時には、#et2009 というタグが作られ、これがけっこう便利だと個人的に感じました。今年は、どこで何を展示していて、何が面白いのか、などの情報を横断的に見ることができました。

#et2009
(現在、一時的に過去のつぶやきが見えなくなってるようで、何も表示されていませんが…)

また、さまざまな外部サービスを利用するのも便利です。例えば以下のサービスを利用すると、特定のタグを使用した人のリストを見ることができるようです。

ハッシュタグクラウド #et2009

一時的なタグの他にも、例えば #embedded_jp などの永続的なタグもあり、共通の話題を持つ人々 (twitter では、クラスタと呼ばれます。) を素早く見つけ、話題をフォローすることができて楽しいと思います。これから twitter を始めてみようという方は、まずはここらへんから攻めてみると良いかと思います。

#embedded_jp

参考: twitterでの組み込み系話題のハッシュタグ #embedded_jp ができました

ウェブ系やオープンソース系に比べると、組み込み系は (ハードウェアに近い世界では、必然的に NDA が多くなるという仕事の性質もあるのですが) なかなか情報が表に出てこなくて、技術者同士の接点も少ない印象があります。そのため、知名度も低く、なかなか新しい人が入ってこないため、業界全体の高齢化が進んでいるという現状があるのではないかと思います。(弊社もかなり平均年齢は高めだと思います。私はそろそろ 20 代も後半なので、世間的にはけして若い方ではないと思いますが、弊社では最年少です。1 つ上の佐藤さんの次は、もういきなり 10 歳以上年齢層が上がります。)

このブログも、そのような現状を変えたいという思いから続けているわけなので、この twitter のような情報共有の流れは好ましいと思い、紹介させていただきました。

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